目次
― 文の型 × 口頭作文 × 見える化で育てる“書く力”
「英語を書くのが遅い・書けない・続かない…」
それ、文法のせいじゃなく“考えてから書く”経験がないだけかもしれません。
👁 本記事の視点
☑ 英作文に時間がかかる/1文しか書けない
☑ 文法を意識しすぎて手が止まる
☑ そもそも“何を書けばいいか”で悩む
それ、“書く=文を構築する工程”が頭の中にないからです。
つまり「思考→構文→出力」の練習不足。それを家庭で補える設計が必要です。
✨ 教育理論・言語習得視点
理論・アプローチ | 支える力 |
出力仮説(Swain, 1985) | 書く・話すなどのアウトプットによって文法理解が定着 |
マインドマップ作文 | 発想→組立→文の流れの視覚化 |
モデリング+構文パターン法 | 「書く前に使える型を知る」ことで安心して出力できる |
✅ 家庭でできる!“英語を書く力”を育てる3つのしかけ

① 「話せることだけを書く」から始める
📍目的:頭の中にある“短い文”を自信を持って書けるように
実践法:
- “I like ○○.” “I can ○○.” “My favorite ○○ is…”など超定型文での作文を1日1文
- 話してOKなら、書くときもOK。まず口頭で文を組み立てるのがコツ
- 間違いが気になる子は「まず書く→あとで添削」方式で安心感をつくる
🧠 英語を書く=頭の中にある“言える文”を取り出す力
② 「言いたいことを“3つの箱”に分けるライティングフレーム」
📍目的:思考の整理 → 構成 → 文に変える手順を視覚化
実践法(例:My Favorite Food):
- 主張:I like sushi.
- 理由1:It is delicious.
- 理由2:I eat it with my family.
→ 3行のミニパラグラフが完成
🧠 書く=言いたいことを「見えるかたち」で分ける作業
③ 「“英語でつぶやく”ミニ作文」で日常を文に変える癖づけ
📍目的:“考え→言葉にする”スピードを上げて、書く準備脳を育てる
実践法:
- 「いま何してる?」→ “I am brushing my teeth.”
- 「今どこ行く?」→ “I’m going to the park.”
- 親子で“日本語→英語1文変換”ゲーム(書かなくてOK)
🧠 書くためには“頭の中で英文をつくる”回路が必要。話す練習が実は一番の近道。
⚠ よくある誤解と注意点

誤解 | 実際は… |
「語彙がないから書けない」 | → 書けない子は、むしろ“何を書くか”が見えてないことが多い |
「文法が不安で手が止まる」 | → 型を先にインプットすると“考える余裕”ができる |
「書かせれば上手くなる」 | → 思考→構成→出力のステップがないと、苦手意識が残るだけ |
🧠 裏付けとなる研究・理論
- Swain’s Output Hypothesis (1985):出力することで文法知識が明確化され、記憶に定着
- Flower & Hayes Writing Process Model (1981):書く=考える→構成→出力の認知プロセス
- Montessori Writing Sequence:話す→考える→書くの順で力がつく
🧩 まとめ:「英語が書けない子」は、“文を作る経験”が少ないだけかもしれない

親ができることは:
✅ 話せることだけを“短い英語”で毎日1文書いてみる
✅ 思考の流れを「見える化」して、構成を支える
✅ 「頭の中で英文を組み立てる力」を育てる音声練習を日常に入れる
書けるようになるために必要なのは、“たくさん書かせる”より、“考える+構成する力”を育てること。